趣味は常識を疑うこと。正しい行政のあり方を常識にとらわれず独自の視点からご提案します。また、日本の経済についても、従来の経済学にとらわれず新しい見方で分析いたします。 感想をコメント欄にご記入ください。 ツイッター@kazuakat
2012年2月24日金曜日
中世を引きずる日本
被雇用者は、どこかの企業・集団(藩)に属しないと生き て行けず、企業・集団(藩)に対して忠誠を誓わなければ なりません。場合によっては自殺したくなるほどの過労も要 求されます。企業・集団(藩)において上位者の指示を断る と退職(脱藩)となり、勇気ある人や能力ある人が自営業 者(脱藩浪士)として独立することもあるものの、多く場 合は死を意味します。海外で人となりを確認するとき「あな たの仕事は何ですか?」と質問しますが、日本では「あなた はどこの企業・集団(藩)に属していますか?」と聞きます。 日本は、いまだ封建制度を維持する「中世の社会」と言えます。
2012年2月12日日曜日
日本が世界で生き残るために
私は、日本の伝統的な集団優先の思考や行動様式を変える時と考えています。
自然界には法則があり、強い生物が勝ち残り弱い生物は餌食となります。また、多様な種が存在し、環境変化に適応する種だけが生き残ります。私は、この自然界における法則が人にも適用されていると考えています。
市場経済でも、強い者、賢い者が生き残り、弱い者、愚かな者がカモにされます。グローバル化した社会において、日本が伝統的な「集団主義」を継続し皆が同じ行動を選択すれば、全体が勝利する可能性がある一方で、逆に全体が敗北する可能性もあります。今はまだ国内市場が大きいのでそれほど目立つ事ではありませんが、様々な競争分野で日本の負けを見ると、徐々に大敗に向かいつつあるようにも思えます。
グローバル化した今、様々な課題に対応するため、均一主義、同一主義、平和主義的な教育・思考を改め、多様な人材の排出が必要です。個人や家族においては、日本語だけでなく英語や中国語など外国語も身につけ、他人の考えを伝達するだけではなく持論を確立し、住居地も国内だけでなく世界各地に分散する必要があります。
そうすることで、集団主義を求める人達が世界の餌食となって自然死滅したとしても、日本村から離れた新日本人の誰かが環境変化に適応し、子孫を残すことで、世界市場戦国時代の次においても日本人は繁栄し続けると思います。
(おしまい)
2012年2月6日月曜日
地デジ政策に見る行政の罪
シャープ社の2011年上期(4~9月)業績は、売上が対前年△13%、純利益が△398億円と厳しい内容でした。決算内容を事業別に見ると、テレビ事業の落ち込みが大きく影響したことが分かります。私は、最終責任は経営陣にあるものの、行政の対応にも問題があったと考えています。
○シャープ社の決算
2011年上期の上売を見ると、2010年度と比べ、1,503十億円から1,314十億円へ大幅に低下しました。落ち込みの大きかった分野は、国内におけるAV・通信機器と海外における液晶です。2011年3月のエコポイント終了と、2011年7月の地デジ移行一段落による、需要の急激な縮小に対処できなかったことが敗因です。
○安定した商売に必要なこと
商売は、商品の売れ行きが、最初だけ勢い良く、急激に低下するようでは継続できません。需要は、不安定であるより、安定している方が良いに決まっています。コカコーラやマクドナルドが繁栄し続けるのも、飲食という永続的かつ安定的な市場を事業の対象としているからです。北米の自動車市場が巨大でありながら安定してるのも、保有台数2億4千万台からの買い替え需要が恒常的に存在するからです。日本におけるテレビ製造・販売も、新規設置より、買い替え需要を狙って行く方が、生産設備の稼働率を上げることができ、事業は安定すると言えます。
○政府が実施した事
ところが政府は「エコポイント」などと称して、デジタルへの移行を促進しました。各メーカーは、急増する需要に対応し工場を増設し生産能力を拡大したため、デジタルテレビが急速に行き渡り、生産設備の稼働率を大幅に低下させてしまいました。これでは工場を安定的に稼働させることはできず、雇用の増加も望めません。シャープ社としては、政府がもたらす尖鋭な需要より、自然に喚起される平穏な需要の方が生産・販売計画を立てやすく、生産設備をより長期に有効活用できたはずです。
経済産業省及び総務省は、景気対策等を目的としてエコポイントや地デジ移行の政策を実施しましたが、需要の先食いを喚起しただけで、結果として製造業の経営をより不安定なものにしました。行政とは、私達の生活に関する諸問題を解決するではなく、私達に災いをもたらす組織と言えます。
ところが政府は「エコポイント」などと称して、デジタルへの移行を促進しました。各メーカーは、急増する需要に対応し工場を増設し生産能力を拡大したため、デジタルテレビが急速に行き渡り、生産設備の稼働率を大幅に低下させてしまいました。これでは工場を安定的に稼働させることはできず、雇用の増加も望めません。シャープ社としては、政府がもたらす尖鋭な需要より、自然に喚起される平穏な需要の方が生産・販売計画を立てやすく、生産設備をより長期に有効活用できたはずです。
(おしまい)
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