2011年7月9日土曜日

政府所管の年金に関する誤解 つづき

国民年金や厚生年金など政府が所管する年金に関して、多くの人が誤解しているように思います。


65歳以上の方に老齢年金として一人あたり年240万円(月20万円)を給付するためには、今現在、年金原資としていくら貯まっている必要があるでしょうか?

およそ、945兆円です。  

(参考)老齢年金必要原資の試算結果 http://bit.ly/qkVhDU

では、実際、いま政府にいくら貯まっているのでしょうか?

ナント 国民年金と厚生年金を合わせて、たったの130兆円程度です。

(参考)年金特別会計決算 http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/kaiji/dl/nenkin06.pdf


政府は老齢年金の原資を蓄えていないことが良く分かります。
現役世代の収入の一部を回収することで、年金を給付しているのです。
老齢年金を実際に支払っている人は、現役世代なのです。

「年金」ではなく「老後生活手当て」と言うほうが分かりやすいかもしれません。

2011年7月6日水曜日

政府所管の年金に関する誤解

国民年金や厚生年金など政府が所管する年金に関して、多くの人が誤解しているように思います。

 ○現役世代の誤解
  将来国から年金を受け取るために、今は所得の一部を年金原資として国に預けている

 ○退職世代の誤解
  かつて国に預けた年金原資を、今は国から返してもらっている


 さて何を誤解しているのでしょうか?


事実は異り、国は基本的な考え方として、現役世代から預かったお金をそっくりそのまま退職世代に分配しています。毎年1年限りで収支の帳尻を合わせているだけの、実にシンプルな考え方です。(実際はもっと複雑ですが、ここでは基本的な考え方に焦点を絞っています。)

つまり、 現役世代は自分の将来のためではなく、退職世代の今の老後生活を支えるために年金保険料を国に払っています。また、退職世代は自力の蓄えを取り崩している訳ではなく、現役世代から収入の一部を年金として受け取っているのです。




平成20年度  年金特別会計の決算
 

基礎年金勘定
  
  国民年金勘定
 

厚生年金勘定

福祉年金勘定

船員保険特別会計

出典:旧社会保険庁 http://www.sia.go.jp/infom/yosan_kessan/20kessan_gaiyou.htm