コロナ死亡者は、日本では、何もしなければ40万人と推測されましたが、現在2万人です。また、スウェーデンでは、何もしなければ8万人と推測されたものの、実際何もしなかったところ、1万6千人でした。しかも、コロナを死因とする実際の件数は、医師による死因分類を行えば、日本でもスウェーデンでも、もっと少ないと考えられます。
なぜ専門家は予測を誤ったのでしょうか?
死亡予測は、統計学の「予測分析」を活用して行われます。この手法は、前提として「統計モデル」を仮定し進めます。ですから、前提である統計モデルが誤っていれば、その後に統計学よって導き出される予測は、何の意味もないものになってしまいます。「統計モデル」の正しさが肝なのです。前提が間違っていれば導き出される結論も間違う、単純な結末です。
ところで人は、「恐怖」を感じると狼狽し冷静な判断力を失います。投資家も暴落の恐怖を感じると慌てて株を売ってしまいます。俺俺詐欺の被害者も、日頃は騙されないと心に決めていても、恐怖を感じると冷静な判断力を失うのです。
主要な専門家も同様に、プレッシャーと恐怖から集団心理に支配され、個人としての判断力を失ったのだと思います。閉鎖的、排他的な輪に留まり、自分たちの見立てを外部の力を借りて検証することがありませんでした。そのため、彼らは、統計学の理解や計算に手一杯となってしまい、予測分析と分析解釈に集中し、肝心の統計モデルの正しさの確認を怠ってしまったようです。つまり「集団催眠」にかかったのだと思います。
マスメディアは、ネタに飢えていたことから、実際は意味のないことを、刺激的な予測として「ストーリ」をつけ加えて大々的に報道しました。そのため人々は、強く恐怖を感じ判断力を失いました。政治は、世論に押される格好で追い込まれ、モデルの確認を主張する前向きな意見や、景気後退と自殺増加などの問題を警告する意見を黙殺しました。これも「集団催眠」だと思います。
では、どうやって回避できるのでしょう?私は、日頃から、「数字を比較する」「小さな不思議に気づく」「素朴な疑問を持つ」ことが大切だと思います。私がコロナ騒動の矛盾に気づいたきっかけは、コロナが話題となる以前に「インフルエンザが不思議な減少をした」ことに気づいたからです。その気づきがなければ、わたも集団催眠にかかっていたと思います。また、対立する意見に心を開くことも大切だと思います。
ご参考 Prof. Mattias Desmet / Mass Formation Psychosis 集団催眠
おしまい
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