2022年2月23日水曜日

コロナ騒動を振り返る 〜なぜ見立てを誤ったのか?〜 集団催眠

 コロナ死亡者は、日本では、何もしなければ40万人と推測されましたが、現在2万人です。また、スウェーデンでは、何もしなければ8万人と推測されたものの、実際何もしなかったところ、1万6千人でした。しかも、コロナを死因とする実際の件数は、医師による死因分類を行えば、日本でもスウェーデンでも、もっと少ないと考えられます。 なぜ専門家は予測を誤ったのでしょうか?  死亡予測は、統計学の「予測分析」を活用して行われます。この手法は、前提として「統計モデル」を仮定し進めます。ですから、前提である統計モデルが誤っていれば、その後に統計学よって導き出される予測は、何の意味もないものになってしまいます。「統計モデル」の正しさが肝なのです。前提が間違っていれば導き出される結論も間違う、単純な結末です。

 ところで人は、「恐怖」を感じると狼狽し冷静な判断力を失います。投資家も暴落の恐怖を感じると慌てて株を売ってしまいます。俺俺詐欺の被害者も、日頃は騙されないと心に決めていても、恐怖を感じると冷静な判断力を失うのです。
 主要な専門家も同様に、プレッシャーと恐怖から集団心理に支配され、個人としての判断力を失ったのだと思います。閉鎖的、排他的な輪に留まり、自分たちの見立てを外部の力を借りて検証することがありませんでした。そのため、彼らは、統計学の理解や計算に手一杯となってしまい、予測分析と分析解釈に集中し、肝心の統計モデルの正しさの確認を怠ってしまったようです。つまり「集団催眠」にかかったのだと思います。  マスメディアは、ネタに飢えていたことから、実際は意味のないことを、刺激的な予測として「ストーリ」をつけ加えて大々的に報道しました。そのため人々は、強く恐怖を感じ判断力を失いました。政治は、世論に押される格好で追い込まれ、モデルの確認を主張する前向きな意見や、景気後退と自殺増加などの問題を警告する意見を黙殺しました。これも「集団催眠」だと思います。
 では、どうやって回避できるのでしょう?私は、日頃から、「数字を比較する」「小さな不思議に気づく」「素朴な疑問を持つ」ことが大切だと思います。私がコロナ騒動の矛盾に気づいたきっかけは、コロナが話題となる以前に「インフルエンザが不思議な減少をした」ことに気づいたからです。その気づきがなければ、わたも集団催眠にかかっていたと思います。また、対立する意見に心を開くことも大切だと思います。
ご参考 Prof. Mattias Desmet / Mass Formation Psychosis 集団催眠 

おしまい


2021年10月21日木曜日

北海道における新型コロナ感染者数の推移(カレンダー形式)

 呼吸器系の感染症は、寒くなると増える傾向にあることから、日本では北海道から増えると考えれらます。北海道の感染状況は全国の先行指標になると考えられます。

  感染者数の推移は、曜日による周期性もあることから、週単位に見ることが一般的です。感度を日々に高めて増減傾向を見たい場合でも、比較は前日より前週同曜日とする方が良いと考えられます。

 そこで、北海道における新型コロナの感染者(陽性者)数を、カレンダー形式に作成しました。日々自動更新されますので、ご参考にしてください。 

※表示に少し時間を要します。

2020年12月23日水曜日

なぜ、NHKを信用してはならなのか? 〜恐怖ばかりが報道される理由〜

私は、NHK-BS放送の「ワールドニュース」を5年間以上毎日見続けることで、一つの大きな疑問にぶち当たってました。「どうして世界の各公共放送は、一つの事実を、同じであるはずにもかかわらず、全く異なる見方で放送しているのか?」。例えば、シリア情勢に関しては、真実は1つであるはずのところ、ロシア放送とドイツ放送は、それぞれ異なる断片を切り取り、180度異なる見方を放送してました。アメリカの国内問題についても、真実は1つであるはずのところ、ロシア放送とアメリカの公共放送で全く異なる見方で放送してます。

私はその答えについて、最近までは、各国の公共放送は中央政府の意向に逆らえないから」と考えてました。つまり、ロシア放送はプーチン大統領に、アメリカの公共放送はアメリカ大統領に迎合しなければならないと。しかし、トランプ大統領の出現によって、その考え方は、完全に否定されました。アメリカの公共放送を含む主要メディアは4年間「トランプ批判」を毎日のように放送しました。実際は、公共放送が権力に迎合する必然性はなかったのです。

考え方の転機は、新型コロナの出現によって訪れました。今、世界の公共放送にとても興味深い現象が起きているのです。世界の公共放送が一様に、科学者による科学的な見方は伝えず、専門家の主張する「恐怖だけを切り出して」放送し続けています。ロシアでも、中国でも、アメリカでも、新型コロナの恐怖を煽る点でまっく同じ見解です。世界の公共放送が、一つの事象について、同じ偏向報道に収斂したことは、5年間で初めてのことです。

ところで、私たち人間は、大脳が発達したとは言え、動物の一種であるから、危機から本能的に逃避するようプログラムされていると考えられています。そのため、よく知らない事象については、大脳で科学的に思考する前に、どうしても本能的に「恐怖」だけに意識を集中してしまいます。実際、著書「ファクトフルネス」によると、世界的脅威に関するテスト問題について、「世界中の高学歴者、実業家、権威者、政治家でさえも、最も悲観的な回答を選択してしまい、正解率は猿より低かった」とのことです。つまり私たちは、脅威に関して、教育や知識のレベルに関係なく、本能や潜在意識から極端に悲観的に考える傾向があるのです。

そしてついに私は、公共放送に関わる普遍的法則を発見するに至りました。それは、事実かフェイクにかかわらず、科学か似非科学にかかわらず、「公共放送とは国民共通の恐怖感情を放送するもの」だと。上記のことから、私達は潜在意識のうちに突拍子もない悲観的なニュースを求めています。人はどうしても本能的に物事を悲観的に受け止める傾向から、ジャーナリストは突拍子もない事件や悲観的な事故を探しているのでしょう。そして私たちは、公共放送を見ることで、潜在意識から直感で「危機」を強く感じて「恐怖」に支配され、科学的な判断ができなくなり、ますます公共放送に依存してしまうのです。

私達は、動物の様な恐怖本能から離れて、人として物事を科学的に見たいのであれば、NHKを鵜呑みにしてはならないと言えます。

「メディアの言うことを信じて世界の姿を決めつけるなんて、私の足の写真を見ただけで、私の全てを理解した気になるようなものだ。」ハンス・ロスリング

おしまい

2019年8月12日月曜日

私達生物はなぜ死ぬの? 〜生物の死を運命づけられている理由〜

 なぜ、私達に「寿命」というものがあるのでしょうか?なぜ、私達は自ら死ぬ運命なのでしょうか?もし、私達が永遠に生き続けたら、どうなるのでしょうか? 

 地球環境は、寒冷化したり、温暖化したり、疫病が流行したり、大型動物が生まれたりし、常に変化しています。地球環境がその様に変化する中で、私達生物は自身も積極的に変化し環境に適応しなければ生き続けることができません。ところが私達の細胞は、遺伝子に設計図があり、機能が遺伝子によって生まれた時に決定されます。生きている限り、たとえ若返ったとしても生まれた時の遺伝子に縛られ、永遠に同じ機能を保持してしまい変化できません。寿命の無い種は、仮にいたとしても、変化する地球環境に適応できず絶滅したと考えられます。

 つまり、地球環境が変化する中においては、「遺伝子を変化させ続ける種だけ」に生き続けるチャンスを与えられているのです。そのため、個体としては寿命を持ちつつも、つがいを通じて遺伝子を毎度変化させることで、「二度と同じ遺伝子を持たない」種だけが結果として集団として生き延びることができたのでしょう。

 科学的な視点から見れば、私達の生きる意味は遺伝子と呼ぶバトンを次の世代に渡すことです。ところが私達は、もし私達個体が永遠に生き続けたら、生きる場所、食料、エネルギーを奪い合いあってしまい、次の世代を育てることができません。遺伝子と呼ぶバトンは消滅してしまいます。つまり逆説的ですが、私達の祖先が死に絶えたからこそ私達は生きることができるのです。

 私達個体は、我が子を新しい遺伝子をもった大人として自立するまで育てたら、死に絶えこの世から消える去ることを運命として義務づけられているのです。死とは、新しい命を生み種を保存するための最も素晴らしい発明なのです。

 "Death is very likely the single best invention of life. It's life's change agent. It clears out the old to make way for the new." Apple co-founder Steve Jobs

(おしまい) ※下にコメントをお寄せください。

(ご参考)
  The science of why we die | Michael Shermer
https://www.youtube.com/watch?v=7Y3ktHF3WxY 

アコースティック哲学:命と寿命 武田邦彦
https://www.youtube.com/watch?v=gH-sTBpfsAo&list=RDgH-sTBpfsAo&index=1


2017年10月15日日曜日

社会保障と経済成長の関係

私は、先進国において、GDPが主として人口に比例することを何度も説明してきました。(参考)

日本は、人口の減少により大きな経済成長を見込めないなか、一人当たりのGDPを改善したいところです。一方で、社会の高齢化による社会保険料の負担も大きな課題となっています。一人当たりのGDPを向上することで、経済をわずかでも成長なり維持しなけなければならない状況です。

そこで、GDP成長率と社会保障の負担率がどう相関するのか国別データで見てみました。今回は、OECDから国別データを取得しました。GDP成長率については、一人当たりの実質GDP成長率(年率)を2010年〜2013年(4年間)について平均しました。社会保障の負担については、GDPに占める社会保障負担率(Social expenditure)を2010年と2013年(2年分)で平均しました。社会保障負担率を2年分のみとした理由は、データ取得元のOECDに毎年のデータが無かったからです。

国別の「一人当たりの実質GDP成長率(年率)」(縦軸)と「社会保障負担率( Social expenditure)」(横軸)の相関は下図の通りとなりました。グラフを見ると、社会保障負担率の高い国ほど、成長率は低いことを見て取れます。

グラフをクリックすると拡大されます。
グラフはあくまで相関図であり因果を示すものではありません。隠れた因子があり、たまたま相関が見えるだけかもしれません。しかし私達には、安全で安心でありたいことから、国に対し社会保障を多く求めます。そのことは必死からの逃避でもあり怠惰でもあるかもしれません。グラフはそのことを裏付けているようにも見えます。社会保障の充実はむしろ国民を堕落させ成長率を鈍らせると言えるのかもしれません。(おしまい)

参考
 OECD 統計 http://www.oecd-ilibrary.org/statistics

関連投稿
 世界のGDP統計から分かること http://kazukat.blogspot.jp/2013/07/gdp.html
 出世率低下の原因 http://kazukat.blogspot.jp/2013/07/blog-post.html

2017年8月26日土曜日

大学教授の役割 〜原発行政と教育内容〜


放送大学は、東大教授のなど日本の権威による講義を無料で放送するなど、素晴らしい取り組みをしています。私は、最近、YouTubeばかりでテレビを見る機会がうんと減りましたが、それでも放送大学はしばしば視聴します。

今回その放送大学の番組において、東京大学の寺井教授が原子力エネルギーと発電について講義されました。講義内容は、原子力エネルギーの原理から発電の仕組みや安全性に対する考え方や課題などを幅広く網羅しながらも、極めて平易で短時間にまとめられており素晴らしいものでした。しかし、原発が世間の信頼を完全に失っている中、メリットと安全性を繰り返し強調された点はある意味滑稽でした。

現状、原発問題の本質は何でしょうか?例えば、建築中の家において、下水道の整備や便器の設置をする前に、用たしするでしょうか?どうしても急ぎたいとのことから「大」をするでしょうか?当たり前のことですがそのような事をする人はいないでしょう。同様に使用済み核燃料廃棄場の無い日本において原発をどうして稼働できるのでしょうか?つまり原発エネルギーを利用することのデメリットはゴミ廃棄問題です。権威は高速増殖炉によりゴミを再利用することでゴミ問題を解決できるとしていますが、未達成です。日本は、ロシアやカナダなどの大陸にある国にゴミ問題を引き受けてもらう必要があります。つまり、原発により、エネルギーの輸入元をリスク分散できるものの、逆にゴミ廃棄先への依存リスクを新たに生んでしまうのです。

福島原発以来、私達国民は、「使用済み核燃料の廃棄場所が、地質学的にみて、日本に存在しえるのか?」と言った本質についても課題認識を持つように変わりました。しかし、教授は、残念ながら今回の番組においてそういった核心には触れませんでした。短い時間しか無かったとは言え極めて偏った意見に見えました。

人は、真実を追求するものの永遠に知りえません。そのため頭の良い人でも賛否意見が割れてしまいます。そのことから大学教授も、学問における最高権威であるものの、完全に正しいとは言えません。私達は、東大教授のことを、最高権威であることから絶対視する傾向にあります。しかし、教授という職業は、なかでも国立の権威ある立場においては、政府の都合の良い代弁者でもあるようです。

政治は、権威による偏った見方を回避するためにも、賛成派、反対派、右派、左派それぞれから大学教授を選定すべきです。今回、その点に改めて気づいたことが、番組から得た一番の収穫でした。(おしまい)


最高学府東大の「赤門」




ご参考 放送大学
http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H29/kyouyou/C/sougou/1847511.html

2016年11月13日日曜日

なぜメディアはトランプの勝利を読めなかったのか? 〜如何に将来を正しく予想するか?〜

 今、メディアは、大衆から「何故トランプの勝利を見誤ったのか?」と問われているようです。しかし、私は、その問い自体が間違ってると思います。
 何故なら、メディアで働く方々は、自分の書いた記事が人々に着目され売れなければ生活を維持できません。大衆に注目されるネタこそが彼らにとって必要なことです。彼らは、常に「如何に着目してもらうか?」「如何に記事を買ってもらうか?」を自問し続けているのであり、正確な将来予測や事実報道をする動機を必ずしも持っていないのです。つまり、将来のことをメディアに問うこと自体が馬鹿げているのです。
 では私たちはどうしたら良いのでしょうか?如何にして将来に備えれば良いのでしょうか?ネットは、今や全世界に普及しています。ISの戦闘が続く地域ですら活用されています。ネットは制限のないことからとても自由な世界です。ネットには、嘘の情報も蔓延していますが、未加工の情報源や知性溢れる本質をついた分析も沢山あります。私たちは、ネットを活用することでそれらの情報をいとも簡単に参照することができます。今年の大統領選挙に関して言えば、マクロ経済データ分析屋は諸経済指数の伸び悩みから経験値と照らし合わせ政権交代すると予想していました。
 「如何に将来を正しく予想するか?」と問われれば、「自から、知性を身につけ、ネットを上手に活用し、信頼できるデータや分析結果を議論して見極めること」と回答できます。「風が吹けば桶屋が儲かる」といったデータ裏付けのないお話には注意が必要です。 (おしまい)


図はFortuneから