2011年11月22日火曜日

「トップセールス」は税の浪費


最近、報道で「トップセールス」という言葉をよく耳にします。
国の代表、地方自治体の代表などが、国や地方の産物・産業を他国へ売り込むことです。
首相をトップとする政府は、民間企業との協力体制で、新幹線や原発など行政に近い産業で取り組んでいますが、今のところ成果を上げていないようです。

イ・ミョンバク大統領らによる韓国トップセールスの成功を見て「日本も」と思っている人は多いことでしょう。しかし、イ大統領は零細企業を韓国業界一に成長させた人。世界で最も優れたビジネスマンの一人であり、極めて優秀な経営者です。日本の首相や官僚とは筋が違います。

1990代、アメリカも「日米構造協議」という圧力型のトップセールスを日本に仕掛けました。しかし、その成果はほとんど無に等しい状況です。アメ車は日本で売れるどころか、本国で破綻。牛肉は、狂牛病でアメリカ産はお釈迦、オーストラリア産が売れる始末。アメリカの高官も大統領も「セールス」では全く役に立っていないのが実状です。コカコーラ、マクドナルド、ディズニー、マイクロソフト、インテル等、役人が介入していない分野の方が、遥かに業績が良いではありませんか。

ここで、よく考えていただきたい。日頃、偉そうに威張っている外務省の役人は、頭を下げることがありません。ジュースすら売った事のない彼らに、新幹線や原子力を売る事など、できるハズもありません。また、首相が頭を下げれば、売れるというものでもありません。

以上のことから分かるとおり、国が「トップセールス」で売り込むという発想は、机上の空論です。

外国の高官が日本政府の話しを聞いてくれるとしたら、それは見返りを求めているからです。
そんな「えせトップセール」を続けると、税金を浪費し、私達国民は高い代償を強いられることでしょう。

国は無駄な仕事、税の浪費をやめるべきです。

(おしまい)

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