2011年12月11日日曜日

政策の矛盾


私は、国家の政策に本質的な矛盾が内在していると考えています。

○所得税の矛盾
政府は違法駐車をする者に罰金を課します。
また、所得を得る者に所得税を課します。
目的や名称は異なるものの、国民から国にお金が移動する点では同じです。
見方を変えれば、働いて所得を得ると罰せられるということです。

○失業手当、年金の矛盾
政府は失業者に失業手当を支給するものの、働き始めると支給を停止します。
また、定年退職し働く事を止めた者に年金を給付しますが、働きつづける者には年金を給付しません。

つまり、政府は国民に対し「働くな」といっているようなものです。


(おしまい)

2011年12月3日土曜日

英語を正しく発音するために必要なこと


iPhoneのパーソナル・アシスタント”Siri"など、音声認識を応用したサービスが世界で注目を集めつつあります。その多くは未だ日本語に対応されていないため、日本人も英語で活用しなければなりません。しかし、"weather"(天気)すら認識させることは難しいようです。英語検定準1級の妻ですら20回も挑戦してようやくできました。多くの方に試して頂きましたが、皆さん”weather”を認識させることができません。

○なぜ、”weather”を認識させることができないのか?
ほとんどの方が、"th"や"w"、"r"の「子音」にポイントがあると考え注意を払っています。ところが、「母音」を正しく発音できていないことには気づいていません。私の名前は、「カズアキ」ですが、「カザアキ」と言われると気づかないでしょう。言葉ですから、先ずは、母音を正しく発音する必要があります。

○正しい母音の発音とは?
英語の母音は「抑揚」と密接に関係しています。母音を強調するときは「イ」「ア」「エ」「オウ」、強調しないときは「ウ」※と発音します。”a”を例にとると、強調するときは「ア」、強調しないときは「ウ」と発音します。また、1単語において強調する音は1つなので「○ア○ア」と発音する単語はありません。「○ア○ウ」とか「○ウ○ア」となります。(※正確には「ウ」「エ」の間の音)

”mother”「マザー」は明らかに誤った発音です。正解は、”mo”を強調し「マ」、”ther”を強調せず「ズー」。つまり、「『マ』ズー」が正しい。”weather”の場合、”wea”を強調し「ウェ」、”ther”を強調しないので「ズー」、つまり「『ウェ』ズー」。"connect"も"Kinect"も"ne"を強調するので、「ク『ネ』クツ」です。

○正しい発音に必要なこと
上で示したように「正しい抑揚」を理解していないと「正しい発音」はできません。こつを覚えてしまえば習得は容易なことです。多くの日本人は蔑ろにしていますが、「抑揚と発音の関係」を理解し実践することが必要です。

(おしまい)

ご参考
英語の発音が良くなるこつ 〜正しい母音文字に関する発音ルール〜
http://kazukat.blogspot.jp/2014/04/blog-post_27.html

2011年11月27日日曜日

社会保障の切り下げは自明の理

各政党は年金の財源問題に関して、解決案を提示していますが、本質について何も触れていません。

○年金事業における本質的な問題とは何か?
年金制度を持続させるためには、保険料による「総収入」と年金による「総支出」を均衡させる必要があります。年金事業は、簡略化すると以下の式で表すことができます。

年金保険料の総額(総収入) =  年金額の総額(総支出)
つまり、
1人あたりの年間保険料 × 現役世代の人数 = 1人あたりの年金年額 × 退職世代の人数

毎年、200万人以上が、現役世代(左辺)から退職世代(右辺)に移動しています。1人100万円として計算すると、年間で、2兆円が左辺から右辺に移動し、合わせて4兆円もの不均衡が新たに生じることになります。しかしながら、デフレの進行、非正規雇用の拡大、一人当たりの労働収入低下等が進み、左辺の「1人当たりの年間保険料」を上げる事には限界があります。

つまり、右辺の退職世代人数が増えている中、「1人あたりの年金年額」を維持することすら物理的に不可能な状況です。


○各政党の考え
与党案は、受給開始年齢を引き上げ左辺から右辺への移動者を減らすというものですが、永遠に繰り返す必要があり根本解決できません。民主党や自民党は国民年金と厚生年金を一体にすると言っていますが、上記式とは全く関係のないことで解決には何ら寄与しません。みんなの党は「成長戦略」などと言っていますが、優秀な経営者をもってしてもたかが1企業を成長させることすら難しい中、日本全体を成長させることなど見通しの甘い考えです。


○どうすれば良いのか?
つまるところ、得られた総収入を退職世代で分け合うしかありません。つまり、「一人当たりの年金年額を引き下げる」ことです。もしくは、毎年、200万人が右辺に移動する分、右辺の200万人に消えてもらう事、つまり「『人生』定年制度」でも始めることです。

年金の財源問題は待ったなしの状況ですが、その本質は「等式」という中学生にでも理解できるレベルの内容です。今の政治に求められていることは、国民にとって心地の良い言葉を発することではなく、問題解決に向けた具体策、つまり『社会保障の切り下げ』を国民に説得することです。

(おしまい)

2011年11月22日火曜日

「トップセールス」は税の浪費


最近、報道で「トップセールス」という言葉をよく耳にします。
国の代表、地方自治体の代表などが、国や地方の産物・産業を他国へ売り込むことです。
首相をトップとする政府は、民間企業との協力体制で、新幹線や原発など行政に近い産業で取り組んでいますが、今のところ成果を上げていないようです。

イ・ミョンバク大統領らによる韓国トップセールスの成功を見て「日本も」と思っている人は多いことでしょう。しかし、イ大統領は零細企業を韓国業界一に成長させた人。世界で最も優れたビジネスマンの一人であり、極めて優秀な経営者です。日本の首相や官僚とは筋が違います。

1990代、アメリカも「日米構造協議」という圧力型のトップセールスを日本に仕掛けました。しかし、その成果はほとんど無に等しい状況です。アメ車は日本で売れるどころか、本国で破綻。牛肉は、狂牛病でアメリカ産はお釈迦、オーストラリア産が売れる始末。アメリカの高官も大統領も「セールス」では全く役に立っていないのが実状です。コカコーラ、マクドナルド、ディズニー、マイクロソフト、インテル等、役人が介入していない分野の方が、遥かに業績が良いではありませんか。

ここで、よく考えていただきたい。日頃、偉そうに威張っている外務省の役人は、頭を下げることがありません。ジュースすら売った事のない彼らに、新幹線や原子力を売る事など、できるハズもありません。また、首相が頭を下げれば、売れるというものでもありません。

以上のことから分かるとおり、国が「トップセールス」で売り込むという発想は、机上の空論です。

外国の高官が日本政府の話しを聞いてくれるとしたら、それは見返りを求めているからです。
そんな「えせトップセール」を続けると、税金を浪費し、私達国民は高い代償を強いられることでしょう。

国は無駄な仕事、税の浪費をやめるべきです。

(おしまい)

2011年11月20日日曜日

「医師国家試験」を廃止せよ

多くの人は国に色々な役割を期待しています。しかし私は、国の仕事をもっと削減すべきと考えています。「医師国家試験」も例外ではありません。

○国策の腐敗構造
私達は、飲み会の後の「割勘」では直ぐに不正を指摘できるのに、「国家予算」ともなると全く指摘できません。飲み会の「割勘」は目の前で行われるのに対し、「国家予算」は遠いところで使われ見えづらいのです。そのため、国が政策を立案すると、政治家の賄賂、官僚による汚職、特定の企業や団体との癒着などを伴い、税金が政官産によって無駄に使われます。
私達の税金を正しく効率良く使うために、政策を私達により近い所で決定すべきです。そのためには、国の役割を最小化しなければなりません。

○例えば「医師免許」について
「医師国家試験」を行い「医師免許」を与えることは、国の重要な仕事の一つとされています。では「医師免許」とは何のためにあるのでしょうか?医療行為の品質を担保するためでしょうか?
ところが、国は各診療科の専門免許制度を設置しておらず、専門外の医療行為を認めています。また、私達は、30年も昔に「試験合格」しただけの医師を、信頼して良いのかも分かりません。「医師免許」だけではさほど品質担保されていないのが実情です。
私には国が重要な役割を担っているとは思えません。

○国の「医師免許」を廃止して問題はないのか?
国による免許制度がなくなれば、誰が「医師」というお墨付きを与えるのでしょうか?自由化された市場経済ではそのような心配は不要です。ニーズがある限り、そのニーズを満たす専門家は自然と生まれるからです。医学会が担っても良いし、民間の評価機関が行っても良いのです。医療事故が増えると考える方は多いと思いますが、私はむしろ減ると考えています。

「国家」は私達の期待に応えていません。税金を有効に活用するためには、国の役割を最小化しなければならないと考えます。

(おしまい)



2011年11月17日木曜日

低予算で皆が「幸せ」になる方法

人にはそれぞれの「幸せ」があります。しかし、次の2つの状況は多くの人に共通する「幸せ」でしょう。

①自分や自分の置かれている状況が、以前より良い方向に改善している
②自分や自分の置かれている状況が、周囲の人より優越している

誰でも、生活の質が向上したり、お金が増えたり、手に入らなかった物を手にできれば、幸せを感じるでしょう。逆に今まで手にしていた物を失ったりすれば不幸に思うことでしょう。
また、周囲より優越していることを認識できれば、幸せを感じるでしょう。例えば、自分の給与が社内の同僚より高ければ、たとえ同業他社と比較し低くても、社内では評価されていると思い幸せに感じることでしょう。

ところが今日、日本の経済は縮小し賃金が下降している中で、多くの人は①を実感できる状況にはありません。

ではどうすれば、皆が「幸せ」を感じることができでしょうか?

②の状況を作れば良いのです。つまり、人々を階層化し自分より下位の層がいる事をハッキリと認識できる状況をつくることです。自分より下の人がいれば、人は優越感を得ることができ、幸せを感じることでしょう。実際、江戸時代は士農工商の下に「非人」や「穢多(えた)」の身分制度があり、社会は安定しました。

問題は最下層の人々の幸せを如何に実現するかがポイントとなります。そのためには、毎年の生活が実際に向上するよう税金で手当てをすればよいのです。その費用は、国民全体の生活を向上させるよりは大幅に節約できます。

これで国家予算を削減しつつも、皆が「幸せ」になれます。

(おしまい)

2011年10月30日日曜日

国民皆保険の嘘

日本の国民健康保険制度のことを「『皆保険』を実現し世界一の保険制度」と豪語する人がいます。しかし、そう言う方は、実は「保険」そのものを理解していないと言えます。


そもそも「保険」とは何でしうか?

保険(ほけん、insurance)は、偶然に発生する事故(保険事故)によって生じる財産上の損失に備えて、多数の者が金銭(保険料)を出し合い、その資金によって事故が発生した者に金銭(保険金)を給付する制度。(ウィキペディア)

1000人の30代から1万円を集め、1年の間に死亡者がでたら遺族らにお金を渡す。1人死亡なら1000万円、2人なら500万円づつ渡す。これが保険の原理です。仮に1000人全員が死亡したら、1万円戻るだけなので制度存在の意味がありません。つまり、受益者は制度加入者のごく一部でければなりません。ほんの一部の人の偶然な不幸のために、多くの人がすこしづつ費用を分担する制度、これが保険です。


高齢化社会ではどうなるか?

ところが、90歳の老人を100人集め、病気や怪我をした場合に医療費を渡すとします。この場合どうなるのか?90歳ともなると恐らく全員なにがしら受診するので、全員が治療費を請求します。負担者がいない状況で、保険制度は成り立ちません。仮に健康な90歳がいても、この方は明らかに取られ損になるので、制度には加入しません。

このことからも分かるように、高齢化に伴い受診率の高い年齢層が多くを占めるようになると、若い世代は取られ損となり制度加入を拒否するようになり、「皆」が加入する制度ではなくなります。そうなると、強制的に保険料を徴収する必要があり、もはや「保険」でなく「税による社会保障」と同じです。実際、「健康保険制度」の財源は「健康保険料」だけでは成り立たず、国庫から負担金が拠出されています。


つまり、高齢化社会において「皆保険」などというものは存在し得ないのです。

(おしまい)

2011年10月16日日曜日

年金よりも海外留学

 世界経済は益々グローバル化し、ある業界で生き残ることのできる企業は数社だけという状況になりつつあります。企業や労働者は、国内の競争はもとより、世界市場でグループを形成して勝利しなければ生き残って行けません。個人においては、英語などの外国語を使いこなし、海外にも人脈を広げる必要があります。
 ところが文部科学省の発表によると、日本から海外への留学者数は近年減少傾向にあります。これは、経済がグローバル化している中で、日本にとっては決して良い傾向とは言えないでしょう。

 海外への留学者数減少の主な原因は日本経済が停滞していることにある、との意見に疑いの余地はありません。しかし、私は、国家予算を若い世代より退職世代に重点配分していることにも、問題の一端があると考えています。
 例えば、年金会計予算(50兆円)の10%(5兆円)を学生の海外留学費用に振り分ければ、留学費1人あたり年間400万円と考えると、125万人もの学生を海外留学させることができます。これは、普通学科の高校生半分にあたる人数です。
 老人にいつまでもお金をかけることにどれほどの意味があるのでしょうか?若い世代に投資し、経済を好転させるよう頑張ってもらう方が、よほど意味があるのでないでしょうか?退職世代も結果的にその恩恵を受けることができると考えます。
(おしまい)

文部科学省 「日本人の海外留学者数」について

2011年10月1日土曜日

国の介入を許すな

私は、一般的に常識と思われている事や、皆が当然と思い込み信じて疑わない事を、疑ってみたくなります。

一般に、多くの市民に関わる共通問題については、国や地方自治体が責任の一端を担い対応するべきと考えられています。しかし、私は私たちの生活に関わる諸問題を「国に解決してもらう」との考え方に疑問を抱いています。


◎そもそも、これまでに、国が何を解決してきたでしょうか?

道路整備は毎年年末になると掘ったり埋めたり、無駄な事を繰り返しています。国土交通省は使いもしない道路や橋の建設を推進します。経済産業省は日本の産業力低下を止めることができません。また、電力会社に取り込まれ、原発事故を防ぐことすらができませんでした。文部科学省の教育方針は、子供たちの学力を低下させる一方です。金融庁は金融危機を一向に解決できません。むしろ、認可権をちらつかせ、常に金融機関への天下りを狙っています。厚生労働省はデタラメな年金運営を推進し、薬害エイズやC型肝炎問題を放置してきました。農林水産省は日本の農業を崩壊したがっているようです。

多くの先進諸国においても、公的機関は期待したほど役に立っていません。それどころか、上記と似たような問題を引き起こしています。


◎何故、国は問題を解決できないのでしょうか?

国は倒産することはありません。採用した役人を誰も首にすることもできません。そのため、国家公務員は働いても働かなくても問題さえ起こさなければ、給料はもらえます。彼ら個人から見れば、リスクをとらず、工夫する必要もなく、決められた事を適当にこなすことが最善の働き方です。むしろ、自分たちの退職金を目当てに政策を立案し、国民を食い物にしています。国といっても、その実態は国家公務員という悪の権化です。


◎どうしたらよいのでしょうか?

私たちは私たちの問題について、もっと私たち自身で対処し、国の干渉を否定するべきです。ユッケの調理方法が問題なら、自分たちで情報交換し店を事前に確認すれば良いのです。第三者による査定が必要なら、民間として企業がやればいいのです。放射能による土壌汚染が心配なら、民間ボランティアに依頼すればいいのです。国の介入を許せば、問題は解決されず、国家公務員のカモになるだけです。

(おわり)

2011年9月10日土曜日

ローマ字教育の問題

私たち日本人は、英語学習にかなりの時間を費やしてきました。中高で6年間、大学を合わせると10年間も勉強してきました。ところが「英会話」となるとネイティブの4・5歳の子供すら相手にできません。なんてお粗末な、悲しい結果なのでしょう。

なぜ、こんな状況になってしまったのか?

「”R”と”L”の発音が難しいから」と言う人もいます。「日本は島国で英語を話す機会がないから」という意見も分かります。しかし、大学に入学した人であれば、英語の読み書きはかなりできています。少なくても「5歳の子供」に負けることはありません。本質的な問題は別のところにあると考えています。

私たちは、小さい頃に「ローマ字」を習いました。そのため、どうしても
”a”、"i”、”u”、”e”、”o” を ア、イ、ウ、エ、オ と発音してしまいます。
これが失敗の始まりです。英語では、例えば”o” を「オ」と発音することは稀です。

companyは、ご存知の通り、「コンパニー」では無く「カンパニー」です。

ところが、以下の具体例は多くの人が間違えて覚えています。

・「オ」ではなく「」と発音
     copy      「コピー」    ➡ 「ピー」
     coffee   「コーヒー」   ➡ 「フィ」
     office    「オフィス」   ➡ 「フィス」
     job        「ジョブ」    ➡ 「ジブ」
     front     「フロント」   ➡ 「フンツ」
     problem 「プロブレム」  ➡ 「プブルム」

・「オ」ではなく「」と発音
     position   「ポジション」  ➡ 「プジシュン」
     condition 「コンディション」➡ 「クンディシュン」
     control    「コントロール」 ➡ 「クントゥロウル」

人に言ったら笑われそうですが、右の方がマシです。

上の例は、先代の誰かが読み誤り、いつの間にかカタカナ言葉として広まってしまいました。先代は「英語」を「ローマ」字で読むとう失態を演じました。(やむを得ない状況があったかも知れません。)私たちも、小学校で真っ先に「ローマ字」を習い、それが正しいと信じてきました。そのため、正しい発音に修正できずに誤った言葉を暗記しています。問題の本質は小学校における「ローマ字」教育にあると考えています。ローマ字教育は廃止するべきです。

(おしまい)

2011年7月9日土曜日

政府所管の年金に関する誤解 つづき

国民年金や厚生年金など政府が所管する年金に関して、多くの人が誤解しているように思います。


65歳以上の方に老齢年金として一人あたり年240万円(月20万円)を給付するためには、今現在、年金原資としていくら貯まっている必要があるでしょうか?

およそ、945兆円です。  

(参考)老齢年金必要原資の試算結果 http://bit.ly/qkVhDU

では、実際、いま政府にいくら貯まっているのでしょうか?

ナント 国民年金と厚生年金を合わせて、たったの130兆円程度です。

(参考)年金特別会計決算 http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/kaiji/dl/nenkin06.pdf


政府は老齢年金の原資を蓄えていないことが良く分かります。
現役世代の収入の一部を回収することで、年金を給付しているのです。
老齢年金を実際に支払っている人は、現役世代なのです。

「年金」ではなく「老後生活手当て」と言うほうが分かりやすいかもしれません。

2011年7月6日水曜日

政府所管の年金に関する誤解

国民年金や厚生年金など政府が所管する年金に関して、多くの人が誤解しているように思います。

 ○現役世代の誤解
  将来国から年金を受け取るために、今は所得の一部を年金原資として国に預けている

 ○退職世代の誤解
  かつて国に預けた年金原資を、今は国から返してもらっている


 さて何を誤解しているのでしょうか?


事実は異り、国は基本的な考え方として、現役世代から預かったお金をそっくりそのまま退職世代に分配しています。毎年1年限りで収支の帳尻を合わせているだけの、実にシンプルな考え方です。(実際はもっと複雑ですが、ここでは基本的な考え方に焦点を絞っています。)

つまり、 現役世代は自分の将来のためではなく、退職世代の今の老後生活を支えるために年金保険料を国に払っています。また、退職世代は自力の蓄えを取り崩している訳ではなく、現役世代から収入の一部を年金として受け取っているのです。




平成20年度  年金特別会計の決算
 

基礎年金勘定
  
  国民年金勘定
 

厚生年金勘定

福祉年金勘定

船員保険特別会計

出典:旧社会保険庁 http://www.sia.go.jp/infom/yosan_kessan/20kessan_gaiyou.htm

2011年5月1日日曜日

日本の総理は弱い

菅総理に「リーダシップが無い」と嘆く方は多いようです。任命されてまだ1年も経過していないのに、何故、既に不評なのでしょうか。

薬害問題への対応など、総理以前の実績は評価されてきました。総理就任後の増税案もある意味では正しいように思えます。原発事故発生後の初動についても、現場から逃げようとする東京電力を叱咤しに行ったとするならば、正しいようにも思ええます。

面白い動画を見つけたので紹介します。

ヒットラーのスピーチ https://www.youtube.com/watch?v=EV9kyocogKo
菅総理のスピーチ   

ご存知のようにヒットラーはドイツ国民を不幸に陥れた張本人とされています。ヒットラーの心の底にある考え方そのものは、到底国民の支持を得られるものではありません。しかし、ドイツ国民は彼の演説に熱狂しました。私には何を言っているのか分かりません。しかし、不思議と伝わるものがあります。ヒットラーが罪人でなければ、私も「素晴らしい」と言っていたかもしれません。

この2つの動画を比較して気づくことは、話す「内容」が重要なのではなく、「話方」が大切だということです。国民に「言葉」で支持を得るるための大事な資質でしょう。菅総理に欠けていることはその点に尽きるのだと思います。必ずしも正しい政策だけが支持されるわけではありません。

議員の利害調整によって選ばれた総理に、その資質は望めません。ディベートなどを見て国民が直接選択できるなら、「話方」の上手い人が選ばれることでしょう。そろそろ「首相公選制」などに制度変更する時期ではないかと思います。